山から見る富士山が好きで山行を続けています。
好きな山は北岳、小河内岳、国師ヶ岳、三つ峠山、塔ノ岳等…
その中からお気に入りの富士景色を『富士景色百名山』として登山ルート、撮影ポイント、撮影記として纏め、公開していきたいと思います。
最終的には『富士景色百名山』の写真集を出すことが目標です。
小河内岳(2802m)
長野県下伊那郡大鹿村と静岡県静岡市葵区の境界に位置する赤石山脈(南アルプス)の山
◆登山ルート
鳥倉林道ゲート前駐車場→鳥倉登山口→三伏峠→烏帽子岳→前小河内岳→小河内岳
◆山小屋 小河内岳避難小屋
◆撮影ポイント 小河内岳避難小屋前
◆撮影記 鳥倉登山口から登り始め約3時間で三伏峠に着くとここで塩見岳方面と小河内岳方面に分かれます。
登山者は塩見岳に向かう人が圧倒的に多いです。
三伏峠(2580m)から約1時間で烏帽子岳(2726m)に着きますがここまで上がると南アルプスの山並み、富士山の素晴らしい眺望が広がります、、
ここからの富士景色も素晴らしいです。
烏帽子岳から左に富士山を見られる素晴らしいロケーションの中、前小河内岳(2784m)を経て約2時間で小河内岳に着きます、小河内岳山頂からは小河内岳避難小屋の先に富士山が見えます、この富士景色を撮りたくて約8時間掛けて登りました。
富士景の撮影ポイントは小屋前です、左側の塩見岳、蝙蝠岳の稜線と右側の千枚岳、荒川岳、中岳の稜線の間に富士山が聳える素晴らしいロケーションです。。
今まで山行した山の中で間違いなく上位に入る素晴らしい山でした。
深夜の小屋前からの富士景色
深夜の小屋前からの富士景色
小屋前から夜明けの富士景色
小屋前からの吊し雲富士景色
烏帽子岳から見る富士景色
この時期の北岳はいつ冠雪しても可笑しくない時期ですが登山途中の15日の午後から標高2500mを超える頃から雪になり、稜線に出ても眺望が無く初日の肩ノ小屋に着くころには山は薄っすらと冠雪していました。
夜明けまで雪は降り続き朝には10cm程度の積雪があり、その年の北岳の初冠雪でした。
日の出と共に霧が晴れ冠雪した北岳と同じく初冠雪の富士山のツーショットに出会えるという奇跡のような光景に出会えました。
勇気を振り絞ってアイゼンを付けて北岳山頂にアタックしました。
山頂からは雲海に浮かぶ富士山や冠雪した鳳凰三山も見えました。
その後は、その日宿泊する北岳山荘まで雪の稜線を慎重に下りました。(^^;;
北岳山荘は部屋の中からも素晴らしい富士景色が見える素晴らしいロケーションです。
日本三位の間ノ岳までは行けませんでしたので次の機会には是非行きたいと思います。
下りは雪の残るハ本歯ルートを広河原まで下りました。
初めての北岳の山行は降雪に遭遇すると言う厳しい条件でしたが素晴らしい富士景色、素晴らしい出会いもあり思い出に残る山行になりました。(^_^)
三つ峠山(1785m)
山梨県都留市、西桂町、富士河口湖町の境界に位置し、開運山、御巣鷹山、木無山の3つの頂上の総称であるが、最高峰である開運山を指す。
◆登山ルート 三つ峠登山口→三つ峠山荘→三つ峠山山頂
◆山小屋 登山口から80分程度の登山なので山小屋泊は必要無いです。
◆撮影ポイント 三つ峠山荘前
三つ峠山頂、毛無山
◆撮影記 三つ峠登山口(1300m)から三つ峠山荘経由で山頂までは80分ぐらいで行けます。
山梨県の山では珍しく、登山口までの林道は厳冬期でも閉鎖されることはないので冬場に樹氷と富士山を狙える山ですが、林道や登山道に雪がある場合にはスタッドレスタイヤやアイゼン等の準備は必要になります。
三つ峠山から富士山までの距離は約22Kmしか離れていないので目前に迫る富士山は迫力があります。
鳳凰三山(ほうおうさんざん)
日本百名山に選ばれている鳳凰三山は地蔵岳(標高2764m )、観音岳(標高2840m )、薬師岳(標高2780m)の三山を総称して「鳳凰三山」と呼ばれています。
◆登山ルート
青木鉱泉登山口からのルート、御座石鉱泉登山口からのルート、夜叉神登山口からのルートがありますが、今回は夜叉神登山口(1,380m)からのルートを登りました。
薬師岳(標高2780m)との標高差は1400mでルート距離は9.4kmで標準登山時間は約7時間と登山ルートの中では一番掛かりますが急登が少ないのでのんびりと山行するには丁度良いルートだと思います。
南御室小屋には水場が有り南アルプスの天然水が無料で利用出来ます、宿泊山小屋の薬師岳小屋には水場はないのでここで水を補給する事をお勧めします。
南御室小屋を出て樹林帯を一時間ほど登ると森林限界を超えて一気に展望が開け正面に砂払岳、左に北岳、間ノ岳、右に富士山という大展望になります。
ここから約30分程度で宿泊する薬師岳小屋に到着します。
薬師岳小屋から薬師岳までは10分程度で登れます、観音岳までは小屋から約60分ぐらいです。
◆宿泊山小屋 薬師岳小屋(標高2720m) 1泊2食付 8800円
◆携帯電話電波状況(docomo利用)
小屋前は電波は悪いですが、薬師岳~観音岳の稜線では電波状況は良いです。
◆撮影ポイント
①薬師岳から観音岳手前の稜線
②観音岳から地蔵岳方面に少し下った稜線(紅葉のポイント)
③小屋から薬師岳に少し登った所
④砂払岳の稜線
◆撮影記
鳳凰三山は今回初めての山行でしたが、紅葉の時期に狙いたい富士景色があり紅葉ピークの9月29日~30日で登ってきました。
29日に山小屋に着いた時には山は紅葉真っ盛りで素晴らしい紅葉が楽しめましたが残念ながら目的の富士山はその日はずっと雲隠れしていました。
翌日に期待して早めに布団に入り(小屋の中は電波が通じずやる事が無いので)AM0時に起き出して支度をして薬師岳に登りました。
この日は満月の翌日で山全体が月光に照らされていました、薬師岳手前のポイントから肉眼で雲海に浮かぶ富士山が見たのでポイントを変えながら何枚か撮影しました。
薬師岳山頂から観音岳までの稜線で幾つかの撮影ポイントで撮影をした後、今回の一番の目的である鳳凰の紅葉に朝陽が当たる瞬間を狙えるポイントで夜明けを待ちました、この日は強風で長時間のバルブはブレブレになってしまい、強風の合間の風の止む瞬間で狙う厳しい撮影条件でした。
やがて夜明けを迎え日の出の瞬間から数分間だけ紅葉が朝陽に照らされて紅色に染まる時間帯です、目の当たりにすると素晴らしい光景に寒さも忘れてシャッターを切っていました。
やっぱり鳳凰三山からの富士景色は最高でした。。
鳳凰山が紅色に染まる瞬間(観音岳から少し地蔵岳に降りたポイント)2015.9.30撮影
月明かりに照らされた雲海富士(薬師岳小屋から薬師岳に少し登ったポイント)2015.9.30撮影
朝焼けの富士景色(観音岳から地蔵岳に少し降りたポイント)2015.9.30撮影
紅葉の富士景色(薬師岳小屋から薬師岳に少し登ったポイント)2015.9.30撮影
砂払岳から夜叉神峠に少し降りたポイント
塔ノ岳山頂から(2016.1.21撮影)
塔の岳(1490.9m)
表丹沢の最高峰で山頂には『尊仏山荘』の山小屋があり、ここから見る富士山は幾重にも重なった山々を従えて霊峰に相応しい富士景色を見せてくれます。
◆登山ルート
メインは大倉から塔ノ岳を一直線に目指す通称『バカ尾根』と呼ばれる大倉尾根の標高差1200mをひたすら登るコースです。
途中、花立山荘まで登ると富士山や相模湾などの眺望が開けます。
ここから塔ノ岳山頂までは約50分ぐらいで着きます。
◆撮影ポイント
①花立山荘から少し登った所
②塔ノ岳山頂
◆お勧めの撮影時期
①5月〜6月の新緑の時期
②11月の紅葉の時期
③1月〜2月の丹沢連峰が冠雪する時期
◆撮影記
以前から丹沢が冠雪した時に塔ノ岳からの富士景色を撮りたいと思っていました、暖冬の今シーズンでしたが2016年1月18日に待望の冠雪がありました、登山道のトレースが出来て歩きやすくなる3日後の1月21日に山行しました、途中までは雪はほとんどありませんでしたが途中から徐々に増えてきて山頂は完全に雪山でした。
登りはアイゼンは不要でしたが下りは滑るのでアイゼンを装着して下山しました。
山頂から見る丹沢の雪景色と富士山は最高でした。
大山山頂から(2015.2.2撮影)
大山(1251.7m)
表丹沢の東端に位置する関東屈指の霊峰で、山頂には阿夫利神社の本社があります。
南側からは相模湾が望め湘南の夜景も素晴らしいロケーションです。
北側からは表丹沢の山並みの先に富士山が望めます。
◆登山ルート
私がよく使う登山ルートはヤビツ峠からのルートで大山山頂までの登山時間は1時間20分ぐらいです。
◆撮影ポイント
山頂北側(阿夫利神社の裏手)
◆お勧めの撮影時期
①5月〜6月の新緑の時期
②11月の紅葉の時期
③1月〜2月の丹沢連峰が冠雪する時期
◆撮影記
写真は2015年2月2日の撮影ですが、表丹沢の冠雪と紅富士を狙ってナイトハイクしました、ヤビツ峠から1時間強で着くので夜明け前の撮影の時にはこのルートで登ります。
夜明けとともに表丹沢の山並みの先に素晴らしい紅富士が浮かび上がりました。
塔ノ岳山頂(2014.9.28撮影)
塔ノ岳山頂(2016.1.21撮影)
塔ノ岳山頂(2016.1.21撮影)
大山山頂(2015.2.2撮影)
白谷丸(1920m)
甲州市と大月市の境にある山で6月の新緑、ツツジや秋の紅葉、冬の樹氷と四季折々撮りどころが一杯あります。
◆登山ルート
焼山沢真木林道の湯の沢峠(1652m)から標高差270m行程40分程度で山頂に着きます。
途中何箇所か富士山撮影ぽいんとがあります。
◆撮影ポイント
①山頂手前で林を抜けた所
②山頂一帯(ツツジのポイント、岩のポイント等)
◆お勧めの撮影時期
①1月〜3月の冠雪の後の樹氷
※林道が冬季閉鎖されているのでゲートから歩きになります、湯の沢峠までの歩行時間は約2時間掛か
ります。
②5月末の新緑とツツジの時期
③10月末〜11月初めの紅葉の時期
◆撮影記
白谷丸には2015年7月21日と2016年5月28日にいずれもナイトハイクしましたが7月21日は赤富士狙い、5月28日はツツジ狙いで行ってきました。
いずれも富士山の抜けは素晴らしく目的の構図は撮影出来ました。
後ここで狙いたいのは樹氷の景色と山を越える滝雲です、次の機会にまたトライしたいと思います。
2015.7.21AM4:47 山頂で撮影した赤富士
2015.7.21AM2:59山頂で620秒のバルブ撮影
2015.7.21AM4:13 山頂にて撮影 山の稜線を越える雲海
2016.5.28 AM3:42 山頂手前のポイントで撮影
2016.5.28 AM6:09 山頂で満開のミツバツツジを撮影
2016.5.28 AM8:23 山頂にて撮影 面白い雲が出ていました。
千枚岳(2880m)
南アルプスの南側に位置し赤石山脈の椹島から荒川三山( 前岳、中岳、悪沢岳)に向かうルートの最初のピークで標高2880mあります。
山頂からの眺望は素晴らしく目的の富士山は当然ですが南アルプスの山々が見渡すことが出来ます。
◆登山口 椹島(1123m)
椹島までは車は入れないので、畑薙第一ダムの駐車場に止めて東海フォレストの送迎バスで椹島に入ります。
入山の一番バスはAM7:30発 下山の最終バスはPM2:00発になります。(駐車場まで約1時間)
但しこの送迎バスを利用するには赤石山脈の山小屋に宿泊する必要があります。
◆登山ルート
今回登ったルートは椹島登山口から千枚岳の南尾根の清水平、蕨段、駒鳥池を通り、千枚小屋に宿泊して、
千枚岳に至るルートで登りました。
椹島(1123m)と千枚小屋(2605m)の標高差は1482mあり、距離も9.1Kmと長く、標準登山時間は6時間半の長いルートになります。
水場は途中清水平(1870m)と千枚小屋にあります。
登山道は途中目印が分かりにく所が何箇所かありました、慎重に目印を確認しながら登りました。千枚小屋から千枚岳は標高差275mで標準登山時間は50分です。
小屋から山頂までのルートは特に間違いそうな箇所はありませんでした。
◆宿泊山小屋
千枚小屋(2605m) 1泊2食 9,000 円(寝具込)※テン場もあります。
小屋は2012年7月に新装オープンしたばかりで、食堂からは富士山も望め、食事も素晴らく今まで泊まった山小屋の中ではNO1の山小屋でした、食堂にはテレビまで完備しています。
◆携帯電話電波状況(docomo利用)
椹島から千枚小屋までは電波は繋がりませんが、小屋から山頂までは電波状態は良好でした。
◆撮影ポイント
①千枚小屋前 富士山は綺麗に見えますが森林限界は超えていないので正面に森林が入ります。
②千枚岳山頂 森林限界も超えて正面に富士山が見え、素晴らしい高度を感じられます。
③千枚岳山頂から千枚小屋に下る途中の登山道からの稜線越しの富士山
◆撮影記
梅雨の晴間を狙って2016/7/10日~12日までの2泊3日の山行でした、初めての山でしたが標高差が1482mあり、距離も9.1Kmと長く、写真機材を担いでの山行は山小屋まで標準6時間半のところ8時間かかりバテバテでした。
初日に小屋前でバルブ撮影や天の川を楽しみ、2時頃に山頂に移動しました。
山頂に着くとそこには満天の星空と富士のシルエットが待っていてくれました、撮影しながら夜明けを待ちましたが晴らしい朝焼けが空を染めて感動で言葉も出ないぐらいでした。
2日目は小屋前で夜明けを待ちましたが初日とはまた違う朝焼けが見えました。
下山は標準時間4時間50分のところほぼ標準時間で下山できました。
今回の山行は登りで体調を崩し食事もあまり取れない状態で体調面では最悪でしたが、富士景色は最高でした。
千枚岳山頂(2016.7.11撮影)
千枚小屋前(2016.7.12撮影)
千枚岳山頂(2016.7.11撮影)
千枚小屋前(2016.7.12撮影)
千枚岳から小屋の途中(2016.7.11撮影)
千枚小屋前(2016.7.12撮影)
千枚小屋前(2016.7.12撮影)